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『AUTHENTIC DENIM』
プロジェクト
モレノ・ファッチンカーニと、パターンデザイナーのアレッシオ・ベルト氏のコラボレーションにより誕生したカプセルコレクション「Authentic Denim」では、趣あふれるディテールを取り入れ、1950年代のアメリカンデニムの定番スタイルにオマージュを捧げるアイテムのラインナップを展開。 このカプセルコレクションは、可能な限り本来の物に近いオーセンティックなアイテムを生み出したいというこだわりが根底に据えられており、実際に、当初用いられていた織機のみを使用してスラブ調の生地を織り上げることで、当時の職人技をより忠実に再現しています。
デニムの黄金時代ともいえる当時のモデルの構造、ディテール、仕上げを彷彿とさせるこれらのアイテムには、デニム生地本来の純粋な状態を保つため、ウォッシュ加工を一切施していません。 これは、ただひたすら無心に飽くことなく研究を続け、細部まで徹底的にこだわり抜いた結果の賜物だと言えるでしょう。また、デニム界における豊かな経験と感性により知られるデザイナー、アレッシオ・ベルトのアーカイブも、本コレクションの制作に寄与しています。
厳選されたヤーンや、YKKがMooRERのために特別に製作したアクセサリーなど、一つひとつのアイテムに込められたこだわり。糊を粗い落とさず、リジッドデニムの状態をできる限り保った素材にデニムの魅力を引き立たせるクラフツマンシップの真髄が表れた、シーズンレスなコレクションに仕上がりました。
たくましい印象のカウボーイジーンズから、マリリン・モンローにインスパイアされたフェミニンな5ポケットデザインのモデルに至るまで、一着一着がクラシカルな「アメリカーナ」文化とタイムレスなスタイルを反映。本コレクションはまた、ビート・ジェネレーションのヒーローたちにオマージュを捧げるものとして、彼らの反骨精神と創造性を表したモデル名がつけられています。
糸の色や張り具合、ステッチの配置や仕上げまで、あらゆる特徴やディテール一つひとつに細心の注意を払った末に誕生したカプセルコレクションですが、ボタン、ファスナー、ロゴ入りのジッパープル、サスペンダーフックなど、当初と同じ製法で作られた各種パーツも、本格的な独特のテイストが効いた要素として見逃せません。
日本のKUROKI社のセルビッジデニムや、幸和社のシャンブレー生地をはじめとする高級素材を使用した本コレクションはまさに、MooRERとアレッシオ・ベルトに共通する、比類ない品質と信頼性をもつ衣服を作ることへの真剣な姿勢を形にしたものだと言えるでしょう。
「私たちは常に、限界を最大限まで押し広げようというマインドを持ち、絶えず進歩を求めて、洗練された素材や技術を積極的に試しています。今回のコラボレーションは、MooRER流のスタイルを100%追究した形で創造性を発揮するよう刺激してくれる、とてもユニークな機会となりました。」
- MooRER創業者 モレノ・ファッチンカーニ –
アレッシオ・ベルトがファッション業界でのキャリアをスタートしたのは1987年のこと。ジャンポール・ゴルチエ、キャサリン・ハムネット、メゾン・シャネルといったアイコン的存在にインスパイアされ、その旅路に乗り出しました。彼のパターンメイキングの専門知識は、Boy LondonやJean Paul Gaultier Jeansをはじめとする数々の有名ブランドにおいて活かされ、
2012年にはThe Tailor Pattern Supportの設立に至り、一流のパターンメイキングサービスと信頼性の高いサポートを提供しています。また、2017年からは、IED MilanoやNABA Milanoなどの著名なデザイン機関と提携し、DENIM PREMIERE VISIONなど、
トップクラスの見本市のプロジェクトにも携わっていきました。特に、2017年から2020年にかけて、ISKOのI-SKOOLコンテストでメンターを務めたという経歴も注目に値するでしょう。ベルトの功績は『Sportswear International』誌や『Rivet 50』などの出版物でも取り上げられ、2020年には、デニム業界にもたらした影響力が評価されて、Sourcing Journal社のRIVET 50の1人に選ばれました。現在もThe Tailor Pattern Supportでの活動を通じて、専門知識を駆使しながら、独自のセンスにより新興ブランドの製品制作を支えています。